久松食堂のチーイリチャー/ひさまつしょくどう(金武町)
沖縄食べ歩きで有名なカベルナリア吉田氏の著書「沖縄ディープインパクト食堂」を読み、是非とも食べたいと思わされた一品、久松食堂のチーイリチャーをご紹介いたします。
チーイリチャーとは、ずばり「豚の血炒め」。三枚肉や内臓を野菜と混ぜたものを、豚の血で炒めて味付けをするものです。一見グロく感じるかと思いますが、実際色はグロイです。(笑)
しかし、これは伝統的な正月料理、つまりごちそうです。
沖縄では「豚は、鳴き声以外は全て食べる」と言われますが、正月のお祝いのため豚を絞める習慣があるそうです。その豚は、様々な保存方法がありますが、保存しにくい食材のひとつが「血」でありその為、血を使った料理は正月早々に食べるしかなく、結果正月のご馳走になったとのこと(那覇の小桜のご主人から伺いました)。
さて、ここ久松食堂ですが、タコスやキャンプハンセンで有名な金武町にあります。数年前に店内を改装するまでは、看板も出さない知る人ぞ知る店であったとか。。。
10時半に開店とのことで、開店と同時に食べてみようと訪れたところ、開店5分前に到着。まだシャッターが閉まっていたものの、ほどなくして佐々木健介似の逞しい店主がシャッターを空けて下さり、店の前に待ち構えるわたくしkanjimanとご対面。
なんだかこっぱずかしく感じましたが、素直に「チーイリチャーを食べにきました」というととても素敵な笑顔で「どうぞ」と。
店内は改装したばかりとあってとても綺麗。
余談ですが、なんと本棚には、1977年の少年マガジンが。
ちばてつや、手塚治虫、梶原一騎など今ではとても考えられない豪華なキャストが一冊の雑誌に。これ読むだけでも来た価値あり!?
本題に戻りますが、早速、いくつかあるメニューより、チーイリチャーを注文。
「初めてなので少し少な目でお願いします。」というと店主は「大丈夫だよ。」とのこと。
料理を待つ間は愛嬌のある奥様!?としばし雑談。カベルナリアさんのことなどをネタに盛り上がりました。
さて、待つこと数分。いよいよチーイリチャーの登場です。(小さい沖縄そばが付きます)
ここ久松食堂のチーイリチャーはカレーのようにご飯の上にかけて出てくるのが特徴です。あらかじめ「にんにくOK!」と回答したため、スタミナたっぷりのにんにくが盛られています。
この時点ではまだビビッてはいたものの、にんにくとチーイリチャーの香りに食欲が急上昇。その勢いで一口食べると、果たしてそのお味は。。。
美味!
めちゃくちゃうまい!
血の臭みはまったくといって良いほど無く、むしろ旨みとして口の中に広がっていきました。豚肉もとてもやわらかく「これは確かに名物になるはずだ」と納得。
ご飯とにんにくと良くからめ、次から次へと口に運ぶとあっという間に食べちゃいました。
途中奥様!?から、チリソースとコーレーグースを混ぜることをおすすめされまして、それもトライしましたが、それぞれ味がタコス風に変化したり深みを増したりでこれまた絶妙な味でした。
お店はランチのみの営業です。金武町のマングローブツアーなどに参加された方も良くきているようですが、恩納村などからもそれほど遠いところでは無いため、是非この店のこのメニュー目的で金武町へ!(笑)
一見の、いや一食の価値ありです。なお、お持ち帰りもできるとのことですので良かったらお土産に!?
久松食堂
10:30-夕方まで
沖縄県国頭郡金武町字金武41
098-968-2987
確か日曜日がお休みだったような…
- 投稿者 kanjiman